治る可能性のある認知症・特発性正常圧水頭症
特発性正常圧水頭症(iNPH)とは、脳を守っている髄液が脳内にたまってしまい、脳を圧迫してしまうことで認知症等を発症する病気です。髄液は不要になった分は通常は静脈に吸収されますが、何らかの理由で静脈に吸収されなくなり、脳にたまってしまいます。
原因はわかっておらず、高齢者に多い病気であることから、年齢のせいと見逃されがちですが、治療により治せる可能性のある認知症のひとつです。
ただ、病院に行って検査しても脳は異常なしに映ってしまい、見過ごされやすいので、家族が病を知り疑うことが大切です。
この病の主な症状は下記の3つです。
歩行障害
もっとも目に見えてわかりやすく、また最初に現れやすい症状です。
年齢とともに誰しも足腰は弱くなるものですが、特発性正常圧水頭症による歩行障害は下記のような特徴があります。
・小刻みに歩く
・すり足で歩く(足が上がらず躓きやすい/転びやすい)
・歩き出しにくい(一歩目が出にくい)
・開脚歩行(足が外を向く歩き方になる)
認知症
高齢で発症するケースが多いことから、老化現象と見過ごされがちですが、最近なにかおかしい、は病気のサインかもしれません。
・一日中ぼーっとしている
(ふと見るとぼんやりしていて焦点があっていない感じだったり、好きなテレビを見ていてもぼーっとしていたり、会話の途中でぼーっとしてしまったり等、普段自分でもするような「ぼーっとしてる」とは違った様子になります。)
・話しかけても返事が遅い、又は反応がない
・趣味に対して疎くなる
・物忘れがある
尿トラブル
だんだんとトイレが近くなり、夜もたびたびトイレに起きるようになります。また、トイレを我慢できる時間が少なくなり、歩行障害も合わさってトイレまで間に合わず失禁してしまいます。
こういった「治る可能性のある認知症」は、知識として知っておくことが病気に気づく為には重要ですね。
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