認知症が気になったらデュアルタスクを鍛える
全国の認知症患者数は450万人以上(2013)。さらにその前段階とされる軽度認知障害者数は全国400万人と推計されています。
この数は増え続けていますから、日本人の10人に1人が認知症又は軽度認知障害を患っているという状態になるのもそう遠い未来ではないでしょう。
そんな中、愛知県にある国立長寿医療研究センターでは、2010年5月から、大規模な実験を始めました。軽度認知障害と診断された方100人に対し、「運動+頭を使う」グループと「健康講座を受ける」グループに分け、半年間実験を行いました。結果、頭だけを使った後者にくらべ、運動+頭を使ったグループのほうが、脳の委縮を防ぐことができ、さらに記憶力が改善したという結果が得られました。(女性セブン)
デュアルタスクの重要性
この実験で得られたのは、運動+頭を使うという、2つのことを同時に行うエクササイズが軽度認知障害者の脳の委縮を抑え、記憶力を改善することが出来るということです。
この、2つのことを同時に行うことをデュアルタスクといいます。
アルツハイマー型認知症にかかると、デュアルタスクの能力が著しく失われていきます。症状が進むと、どんどんいろいろな動作を忘れていってしまいます。軽度認知障害の段階で、デュアルタスクの能力を維持することが、非常に大切であると国立長寿医療研究センターの鈴木所長は言います。
運動+脳トレーニング
運動も脳トレーニングも、以前から認知症予防に効果的と言われていますが、この2つを同時に行う(デュアルタスク)ことで、記憶を司る脳の海馬量を増やしながら前頭葉を効果的に鍛えることが出来ると国立長寿医療研究センターの土井剛彦研究員は話しています。
認知症の前段階で、デュアルタスク能力の維持が大切なら、普段からこの能力をがっちり鍛えておくのは認知症予防に効果があるということになりますね。
だからといって、歩きながらスマホはダメですが、パズル本を読みながら体を動かす等、デュアルタスクを意識してみるのも良いかもしれません。
ということは…電車の中で立ちながらパズル本、はデュアルタスク能力でバランスを保ちながらパズルに集中力を使うので、割と効率の良い脳トレということになりますね。
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