認知症患者自身の懐かしい家具が症状を緩和する
認知症患者が利用している静岡県にある施設では、自立した生活を続けるための工夫があるそうです。
利用者全員が認知症患者であるにもかかわらず、ほぼ全員が自分の力で歩行し、身の回りのこともできることはしています。
会話も楽しそうで、良い環境が利用者を元気にしているのが見て取れます。
※2016年4月11日(月) のあさイチで放送された「データで変わる!? 認知症介護」内容をもとに、まとめています。
介護施設の工夫
いくつかの工夫があります。
まず1つは、家具の配置です。ソファーやイス、テーブルといった家具がたくさん並んでいます。
普通の感覚で見ると、ごちゃごちゃ置きすぎでは?歩きにくそうだな、と感じるくらいに多いのです。
これには狙いがあり、利用者にとっては、ソファー、イス、テーブル、柱、壁、そのすべてが自分を支える杖代わりになってくれます。安定感は抜群ですから安心感が生まれ、自分で歩こう、という気持ちにさせてくれます。
2つ目は、家具の高さです。あえてソファーなどを低めにし、立ち上がりにくくすることで、立ち上がる際に自動的に運動ができるようにしているそうです。
下半身は使わないとすぐに衰えていきますから、歩く力を保つ上で有効だと思われます。
もう一つは、施設の方が直接指摘してはいなかったのですが、専門家がポイントとして解説していました。
それは利用者にとってなじみの深い家具を使っているという点です。
利用者が寄贈した家具などを施設に配置しているので、懐かしい思い出が傍にあり、居心地がよく快適である、と感じさせることができるそうです。幸せホルモンが分泌され、脳に良い刺激を与えることができ、脳が活性化します。
このほか、この日のあさイチでは、ユマニチュードについても解説していました。
当サイトでは過去にユマニチュードについてまとめていたので、こちらをご覧いただければと思います。
フランス生まれの認知症ケアユマニチュード
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