認知症予防と若脳

認知症は発症の20年以上前から始まっている

アルツハイマー型認知症は、発症の20年以上前から始まっているといわれています。

最初にアミロイドβタンパク質が蓄積

アルツハイマー型認知症の原因の1つとされるアミロイドβタンパク質は、発症の20年以上前から脳に蓄積を開始します。さらに、「神経原線維変化」と呼ばれるタウタンパク質の沈着が起こり、海馬を始めとした脳の萎縮が始まります。
この時点ではまだ症状として自覚していません。

アミロイドβタンパク質の蓄積が始まってから10年以上たって、初めて記憶関連の障害が出始めます。
まだアルツハイマー型認知症と呼べる段階ではなく、軽度認知障害(MCI)の段階です。この時期にどう予防に取り組んだか(脳の活性化や運動など)にもよりますが、その後にアルツハイマー型認知症が発症します。

定年後の生活が認知症の原因に?

認知症は80代になると急激に増えますが、その20年前はちょうど定年の時期。これも何か関係があるのかもしれません。

脳に大切な人とのコミュニケーションであったり、程よい緊張感であったり、通勤の際の運動や注意力を常に使う(人をよける、車内でぶつからないようにする等)環境等は、認知症予防に効果的でした。強制的に脳をボケさせない環境におかされていたともいえます(反面、ストレスは大いにマイナスで、場合によっては致命的なダメージにもなりますが)。

退職して夫婦ともども一転してのんびりした生活になり、必要以上にゆったりとして、脳も寝てばかりになったとしたら、脳にとっては問題です。脳は勘違いをしやすい臓器ですから、使わないでいると「あ、この能力はいらないな?こんなに頑張る必要はないな?」と次々と機能を低下させてしまいます。

せっかく脳の大敵であるストレスから解放されたのですから、趣味に没頭したり、旅行に出かけたり、地域活動に参加したりと、脳に新鮮な刺激を与え続ける方法を見つけられると良いでしょう。

40代位から認知症に対する強い意識を。

認知症は65歳以上の発症が一般的(65歳未満の場合は若年性認知症と呼ばれます)です。つまり、その20年前は45歳。40代くらいから認知症対策に強い意識を持つのは理にかなっています。

定年後まもなく脳が急激に衰える人も多いですが、もしかするとすでにアルツハイマー型認知症の原因物質が脳に溜まっていて、それまでは脳を使うことで保たれていた脳の機能が一気に低下したことで発症するとも考えられます。

認知症にならないための生活の見直しや、運動や脳トレーニングを取り入れることで、認知症発症を抑えることができるでしょう。