認知症と介護

脳血管性認知症とは

アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症が、脳血管性認知症(レビー小体型認知症も同程度といわれる)です。名前からわかるように、脳の血管に関する疾患が元となる認知症です。

脳血管性認知症の原因とは

脳血管性認知症は脳梗塞や脳卒中と言った脳の病が原因で起こる認知症です。認知症の中で、半数以上を占めるアルツハイマー型認知症に次いで多く、20%に上ります。

また、65歳以下(若年性認知症)でみると、最も割合が多い疾患です。男女の比率では男性のほうが多く、男性の60代~70代に好発します。

血管の障害が原因となるため、血管の状態を悪化させる高血圧や糖尿病、加齢がリスクとなります。

脳血管性認知症の症状とは

脳梗塞や脳卒中がどの部分で起きたかによって症状が異なります。障害された部位によって、できること、できないことが異なります。

記憶に関する症状は、アルツハイマー型認知症と似ていますが、アルツハイマー型認知症と比較して、記憶や判断力は保たれているケースが多く、調子のムラが見られる場合が多くあります。
脳のどの部分が障害されたかによって、身体的な障害や、せん妄など、症状が異なります。

その後も新たな障害(脳梗塞や脳卒中)が起こると、段階的に症状が進んでいきます。
小さな脳梗塞がだんだんと起こる場合は、緩やかに進んでいきます。

そのため、規則正しい生活や、バランスの良い食事など、再び脳梗塞や脳卒中を起こさないような生活をすることが、進行の予防に役立ちます。

脳血管性認知症は自覚症状がはっきりある

脳血管性認知症の方は、初期のうちはしっかりと自覚症状がある場合が多く、できないことに対して指摘することは本人を傷つけてしまいます。

脳血管性認知症の治療法とは

失われた脳細胞を元に戻すことはできません。主な治療は、新たな脳障害が起きないように、血圧のコントロールや、高血圧や糖尿病の治療をしていくことが重要です。

脳血管性認知症の予防法とは

脳血管性認知症の原因は血管状態が悪くなることですから、血管のアンチエイジングや強化が大切です。

また、血圧のコントロールも肝心です。高血圧を放置せず、血圧を適切な数値に保つことが脳障害の予防になります。睡眠不足は高血圧の原因になるので注意が必要です。
加齢や糖尿病は動脈硬化を進めてしまいます。血管を若く保つために、ストレッチをして体の柔軟性を高めたり、血管に良い食品を取り入れることもお勧めです。

血管によい食品

アマニ油やえごま油等オメガ3の油
青魚
トマト
納豆(ナットウキナーゼ)
たまねぎ(血液サラサラ成分)など