老後の備え

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?どんなサービスがある?

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とはどのような施設でしょうか。

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは、自立して生活が可能な、要介護度の低い高齢者を対象とした住宅です。バリアフリーに作られており、自立した生活がしやすい設計となっていることが条件です。
「高齢者住まい法(正式名称:高齢者の居住の安定確保に関する法律)」をもとにした住宅で、有料老人ホームと違って「賃貸契約」です。

入居条件は、「60歳以上」または「要介護者・要支援者」です。ただし、要介護者であっても生活が自立していることが求められます。

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で受けられるサービスとは

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)では、「安否確認」のサービスと「生活相談」のサービスを利用することができます。

「安否確認」のサービスとは

定期的に安否を確認する見守りサービスです。要介護度が低いとはいえ、高齢であることから、突然何かあったら…という不安は大きくなるもの。
施設によって異なりますが、カメラやセンサー、職員の訪問などで安否確認を行っています。

「生活相談」サービスとは

買い物や病院への付き添い、家族への連絡、掃除など、幅広く生活のサポートをしてくれます。また、緊急時に駆けつけてくれたり、避難の誘導なども行ってくれるところも多いです。
施設によってサービスや提供時間などが異なるので、確認が必要です。

ただし、「介護にかかわるサービス」はありません。介護サービスが必要な場合は、「介護型」のサ高住を選択する必要があります。

専門知識を持ったスタッフが日中は常駐

サ高住では、「安否確認」と「生活相談」のサービスが必須であり、そのためにケアマネージャー、看護師、介護士などの専門知識を持った職員を常駐させることになっています。

平成25年に行った「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究」 によると、「安否確認」と「生活相談」のサービスを提供する職員の保有資格は、介護職員初任者研修(元ヘルパー1級・2級)の29.9%で、次いで介護福祉士の21.5%、看護師13.2%、ケアマネージャー12.2%と続きます。

常駐の義務があるのはあくまで日中ですので、夜間のサービスについて施設ごとに対応は異なります。
平成25年に行った「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究」 を見ると、サ高住における「夜間の人員体制」は以下のようになっています。

夜間の人員体制(複数回答)

・夜勤(仮眠をとらずに勤務している者)を配置…49%
・宿直(仮眠等をとる者)を配置…45.6%
・職員は配置せず、緊急通報 等で対応している…9.8%
・無回答…1.8%

たいていの施設では夜も誰かがいてくれるようですね。

最大の魅力は「自由度が高い」ということ

入居するなら有料老人ホームのほうが「安心」を得られるし…と考えるかもしれません。
確かに、職員の数も多く、様々なサービスを提供してくれる有料老人ホームは「安心」を多分に感じることができるでしょう。
一方で、一日のスケジュールがだいたい決まっていたり、外出が許可制だったりと、自由度はあまり高くありません。
一方でサ高住は、通常の住宅と変わりなく外出も自由にできますし、自分のペースで生活することができます。
また、終身利用が前提の有料老人ホームと異なり賃貸契約なので、自分に合わないと感じれば住み替えも可能です。どんなに高級な有料老人ホームであっても、同じ施設を利用している人に困った人がいたり、職員と合わなかったりするとそれだけで大きなストレスになり生活を楽しめなくなるリスクがあります。その点、サ高住は気軽でしょう。

ある程度の安心は欲しいけれど、自由な生活はしたいし、良い老人ホームに入るようなまとまったお金もないし、まだまだ元気で自立はできているし、終の棲家を決めるにはまだ自分の将来もわからないし…という方に、サ高住は向いていると言えるでしょう。

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