認知症早期発見のデメリットとは
認知症は早期発見が大切である。と、言われています。
では、早期発見のデメリットは本当に何もないのでしょうか。
早期発見の大切さと恐怖
認知症は早期発見がその後の患者の状態に大きく影響します。家族が認知症診断された時、多くの人は「もっと早く気がつければ、病院に連れていけたなら」と感じるでしょう。
しかし、その反面、認知症という巨大な病の恐怖が襲い掛かります。現時点で治すことができず、進行すれば…と考えると、生活や意識はおそらく大きく様変わりします。
さらに、地域の人への理解も得る必要が出てきますし、肩身の狭い思いをする可能性も大きいでしょう。
認知症と気づかず認知症が進行する過程が経過
中には、認知症を疑うこともなく、疑問を持つこともなく、認知症になり、進行していく人もいます。
早期発見ももちろん、進行を遅らせる治療もなにもできないまま病が進行したわけですから、とても不幸な話でしょう。しかし一方で、本人は「自分が認知症とわかった。これからどんどん進行していく自分と闘わなくてはいけない」という絶望を感じることはなかったわけです。
家族にとっても不安や絶望を感じる瞬間がだいぶん遅れたともいえます。
本人や家族の精神的ストレスが軽減したことで、病への良い効果もあったでしょうし、家族の健康にとっても良かったのは事実でしょう。
当然、早期発見が大切、重要なのはその後
では早期発見はしないほうがいいのか?決してそんなことはありません。やはり早期発見はとても大切です。重要なのは早期発見をした後のことです。
あるアンケートでは、早期発見ができて困ったこととして、精神的負担を抱える期間が長いことと、治療以外なサポートが整っていないことをあげています。
サポートとは、介護体制と、経済的負担に対するもので、病気とわかったからこそ発生する悩みです。
つまり、早期発見は最重要とした上で、早期発見を実現することで精神的負担、介護への悩み、経済的負担が一気に発生するということです。
個人レベルではどうにもならない状況ではありますが、国もオレンジプラン(認知症に対する環境づくりを5か年計画で推進していくというプラン)等の対策を進めていますし、メディアも認知症に関する情報を多く流しています。少しでも発見・診断後の不安が軽減されるような環境が整っていくことが期待されます。
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