最近疲れが溜まったなぁと感じていませんか? なんとなくやる気が出ない。やらなければいけないことはあるのだけど、ついつい先延ばしにしてしまう……。
そういえば、最近大笑いしたのっていつだろう? 感動の名作も、冷めた目で見てしまう……。
もしかしたら、知らないうちにアパシーシンドロームになっているのかもしれません。
アパシーシンドローム(無気力症候群)とは
アパシーシンドロームは、極端に無気力な状態が現れることです。意欲の低下、感情の平坦化、活動への無関心などが強くなります。
・全くやる気が出ない
・なんだかもう、全部めんどくさい
・前は興味があったけれど、すっかりどうでもよくなった
・なんとなく、いつも結構疲れている
・いいよもう、ずーっとあとまわしにしちゃえ
だれしも時にはこんなふうに投げ出したくなることはありますが、これが日常的に続いてしまうと、生活の質(QOL)は著しく低下してしまいます。
もしかすると、本人はこのままでいいやとアパシーシンドロームから抜け出すということにも無関心かもしれません。もし、身近な人にアパシーシンドロームが疑われるなら、そのままにしておくのは本人の将来にとってよい選択ではないでしょう。
アパシーシンドロームは認知症の入口?
アパシーシンドロームは、認知症患者の初期症状としても知られています。認知症を発症すると、多くの方に意欲の低下、感情の平坦化、活動への無関心が現れます。
そして、アパシーシンドロームが続くと、脳への刺激が少ない状態が続いてしまうことになり、症状悪化のスピードが速まってしまいます。
つまり、認知症の症状として現れたアパシーシンドローム自体が認知症を悪化させてしまうのです。
アパシーシンドロームは若者にも
アパシーシンドロームは若者とも無関係ではありません。
その原因の1つがスマホの長時間使用です。
スマホを使っている時間が非常に長く、脳への情報過多が日常になると、精神的なダメージが蓄積してしまいます。脳が疲労すると、意欲が低下し、関心を持つエネルギーもなかなか生み出せなくなってしまいます。
その他にも、睡眠時間減少などにより自律神経が整わないこと、マンネリの生活や人間関係の希薄化などによる脳への刺激の減少などがアパシーシンドロームの引き金を引いてしまうこともあります。
アパシーシンドロームの治療法とは
アパシーシンドロームは脳の機能低下と密接な関わりがありますから、できるだけ早く治療したいところです。
しかし、アパシーシンドロームの治療薬は存在しません。うつ病とは対処法が異なり、抗うつ剤も基本的に効果がない場合が多いようです。
治療薬がなくても、改善させていく方法はいくつかあります。
認知症によるものであっても、それ以外であっても、基本的に改善方法は同じであると考えてよさそうです。
また、これらの改善方法は、アパシーシンドロームの予防にもつながります。
アパシーシンドロームを防ぎたい、少し気になるから今のうちに対処しておきたいという場合にも役に立ちます。
改善方法1:社会とのつながりを増やす
社会的に孤立してしまうと、会話もなくなり、感情の起伏を生み出すことが難しくなります。例えば、友人とランチをするとか、地域活動に参加するとか、ボランティアや習い事など、意識して人との関わりを持つことで、脳は忙しくなり、活性化します。
改善方法その2:運動をする
体を動かすと、脳の血流量が増え、ドーパミン分泌による快感を得ることができ、気分が高揚します。
無理に激しい運動をする必要はありません。例えば、ウォーキングは脳にとって心地よいリズム運動です。
やる気が出ないときは、テレビを見ながらリズムに乗せて動くだけでもアパシーシンドローム改善に役立ちます。
改善方法その3:楽しめる趣味を持つ
趣味を持ち、それに集中することができれば、楽しいと感じたり、うまくいかずに悔しいと感じたりと、感情が強く出る場面が増えるでしょう。
達成感を積み重ねることができたり、体を動かしたり、人と関わったりする趣味なら、その効果は絶大なものになるでしょう。
改善方法その4:瞑想やカウンセリング
ストレスはアパシーシンドロームの原因の1つです。ストレスに直接対処するために、瞑想などのマインドフルネスや、専門家によるカウンセリングを利用するのも良い方法です。
改善方法その5:スマホから離れる
デジタルデトックスはスマホによる情報過多から脳を守るために効果的な方法です。
一度スマホの電源を切って、見えないところに片づけてしまいましょう。スマホから離れる時間が多いほど、脳のデジタル疲れを防ぐことができます。
アパシーシンドロームは今から予防・改善を
アパシーシンドロームは脳の機能低下を加速させてしまいます。
認知症患者にとっては悪化を加速させます。認知症由来ではないアパシーシンドロームは認知症を近づけてしまう原因にも。若者にとっても無関係ではありません。
どの状態にある人にとっても、たった今から予防や改善に取り組みたいものです。