高齢者の割合が年々増え続け、高齢者のみの世帯も増えている日本。そんな中、高齢者向けのシェアハウスが注目を集めています。
シェアハウスは認知症予防対策としても有望
シェアハウス は入居者が複数いることで、一人暮らしの寂しさ、不安を解消でき、自然な会話や笑いが生まれます。会話や笑うこと、他人に対する気遣いなどが生じるシェアハウスは、認知症予防対策としても有望視されています。
他人と共に生活することから、程よい緊張感が生まれ、ぼーっとしてしまう時間が減少します。「おはよう」、「こんにちは」などの何気ない挨拶でも認知症予防には効果があります。
また、共同生活の中で、自然と何らかの役割が生まれるものです。自分の役割があるということが日常のメリハリと責任感になり、脳を活性化します。
さらに、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)や有料老人ホームのような手厚いサービスを受けることがないことから、考えなければいけないことも、しなくてはならないことも自然と多くなります。することがなくなったり、責任がなくなったり、生活にメリハリが無くなることで発症の危険性が上がるのが認知症ですから、自分のことは自分でしなければならない環境は脳にとってはプラスになります。
高齢者向けシェアハウスのその他のメリット
個人個人が住宅に住むことと比べ、シェアハウスを選ぶメリットは次のようなものがあります。
・サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)や有料老人ホームより安価
・同居する人同士で見守りができる
・助け合いができる
・同居者を通じて社会との繋がりが生まれる
・知識や興味などの幅が広がる
・友人・知人が増える
・行動に自由度が高い
デメリットとしては、介護が必要な場合など、入居を断られるケースがあることです。
通常のシェアハウスとの違い
主に若者のシェアハウスとの違いは、階段に手すりが付いていたり、スロープが設けられていたりなど、バリアフリーを意識した作りになっている場合が多いという点です。注意したいのは、必ずバリアフリーにしなければいけないという法律はないため、家主の意識によるところが多いということです。
シェアハウスによっては、地域の高齢者向けサービスや医療との連携を行ない、看取りまで関わろうという所も存在します。
サ高住や有料老人ホームとの違い
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)や老人ホームとの違いは、高齢者向けのサービスが一切付与されていない点です。あくまでシェアハウスなので、特別なサービスはありません。
家主によっては、困ったときに助けてくれたり、様子を見に来てくれることはありますが、シェアハウスによるところが大きいでしょう。
高齢者向けシェアハウスが向く人、向かない人
高齢者向けシェアハウスに住むことが向いている人もいれば、向かない人もいます。どんな人が向いていて、どんな人が向かないのかをまとめました。
高齢者向けシェアハウスが向いている人
・おしゃべりがが好き
・誰かと一緒にいることが苦にならない
・1人は寂しい
・助け合って生活したい
・共同生活のルールを守ることが苦にならない
・キッチンやトイレ、お風呂が共同でも問題ない
高齢者向けシェアハウスが向かない人
・1人が好き
・他人の干渉を受けたくない
・プライベートを大切にしたい
・自分ルールが多い
・他人がいるとストレスになる
・にぎやかな環境が好きではない
・潔癖症の傾向がある
・孤独死の可能性が下がる
高齢者向けシェアハウスの探し方
通常の賃貸物件と同様、地域の不動産を扱っているお店や、スーモやエイブル、ホームズなどの賃貸物件検索サイトで探すことができます。
決める前に必ずそのシェアハウスを訪れ、自分に合うかどうかを確かめることが重要です。