認知症予防と若脳

修正可能な7つの認知症危険因子とは?

「アルツハイマー型認知症」には修正可能な危険因子が複数あるといいます。
アルツハイマー型認知症は、生活習慣病が深くかかわるケースも多いことがわかってきていますから、予防できる手段も複数あるということになります。
「修正可能」なのですから、これからご紹介する危険な認知症の原因要素は、今から直すことができる要素です。

ここでご紹介する修正可能な危険因子は7つあり、この7つの原因によって認知症になった方は、認知症患者全体のおよそ50%にも上るそうです。

これはカリフォルニア大学サンフランシスコ校のデボラ・バーネス助教授とクリスティーネ・ヤッフェ教授の発表によるもので、これを順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授らが解析した結果、この中でも「低教育水準」の危険度が非常に高いことが分かりました。

つまり、これらの危険因子をしっかりと修正しておけば、ずいぶんと認知症になりにくくなる、ということですね。
以下に、その危険因子を1つずつご紹介します。

認知症を引き寄せる7つの危険因子

認知症の危険因子1:喫煙

タバコはここでも危険因子としてピックアップされました。禁煙は脳にも良い効果があるようです。

認知症の危険因子2:運動不足

普段体を動かさない人は認知症の危険性が上がります。ウォーキングなどの簡単な運動を始めることで認知症の予防になります。

認知症の危険因子3:低教育水準

順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授らは、高い教育水準は、認知症の危険度を50%程も下げるという解析結果を出しました。大学卒業以上の高等教育を受けた人は発症危険度が47%、職業的達成度の高い人は44%、IQの高い人は42%、知的好奇心を刺激する趣味をもつ人は50%も低かったそうです。

頭を使う、好奇心を忘れないことは脳にとって重要なのです。

認知症の危険因子4:高血圧

高齢になるとどうしても血管のしなやかさが失われるので、高血圧になりがちです。
塩分を控えることや、トマトや納豆、タマネギなど、血液や血管によいとされる食べ物を摂取することでリスクを下げることが出来そうです。

認知症の危険因子5:糖尿病

生活習慣病が主な原因と言われる糖尿病。認知症になるリスクも上がるようです。

認知症の危険因子6:肥満

中年期以降の肥満は認知症リスクに直結します。危険因子4の高血圧、危険因子5の糖尿病の原因にもなりますから、肥満には注意が必要です。

認知症の危険因子7:うつ

精神的な病は認知症の原因にもなるようです。うつは年々患者が増加しています。うつを防ぐためのストレス対策は、同時に認知症の予防にもなるということですね。