認知症予防と若脳

認知症予防のために「インナーマッスル」を鍛える? by主治医が見つかる診療所

参考:2014/05/12放送の「主治医が見つかる診療所」。番組で紹介されていたのは、スキージャンプのレジェンド、葛西紀明選手のトレーナーです。

インナーマッスルとは?

インナーマッスルとは、体の奥にある筋肉のことで、体の姿勢を正しく保ったり、骨や関節などを支える等大切な働きをしています。

しかし、腹筋や太ももの筋肉等、筋トレと聞いてすぐ思い浮かぶような筋肉と違い、鍛え方もよくわかりませんし、普段はあまり意識して使うことがないどちらかというと地味な筋肉です。

だからこそ、ここを鍛えることによる効果は大きいのです。

インナーマッスルと認知症予防の関係とは?

運動をすることは、脳にプラスです。脳に血流が回る、脳に刺激がある、いろんな理由から、認知症予防のために運動は推奨されています。その意味では、インナーマッスルではなく、通常の筋トレももちろん認知症予防には役立ちます。

その中でも、なぜ、インナーマッスルなのか。それは、普段意識して鍛えることがないという点と大きく関りがあります。
普段意識していない筋肉で、鍛え方もわからない場所ですから、脳にとっても「インナーマッスルを鍛える」というミッションは、新たなチャレンジになります。運動+新鮮な行動により脳はさらに活性化されるのです。

専門家は従来の筋トレより奥にある筋肉を鍛えたほうがはるかに脳の活性化に効果があると言います。つまり、新たなチャレンジであるという利点を考慮しなくても、インナーマッスルを鍛えたほうがいいということですね。

インナーマッスルを鍛える方法

番組で紹介されていたインナーマッスルの鍛え方は簡単なものでした。

番組紹介のインナーマッスルトレーニング1

座ったままの姿勢で行う。
腕を肩上付近に上げる。
そこから、ゆっくり上に伸ばす。
そして、ゆっくりおろす。

番組紹介のインナーマッスルトレーニング2

立って行う。
手を椅子の背や壁など、体を支えられるところにしっかり置く。
足を真横にゆっくり上げていく。
そして、ゆっくりおろす。

葛西選手のトレーナーによるインナーマッスルトレーニング

スキージャンプの葛西選手のトレーナーの方の紹介した方法は、
・寝た状態で膝を立てる
・おへその約1cm下を、1cmほどへこませ、その状態を維持したまま頭をゆっくり起こす
・3秒間へそを見る状態でキープ
というのを5回繰り返すという方法でした。
おへその下にある筋肉は薄く、ここを鍛えるのは効果があるとのことでした。

認知症予防に違う角度からも役立っている

認知症予防には脳を鍛える他にも、血管を丈夫に保ち、脳血管性認知症にならないというのも大切なことです。また、肥満による糖尿病や高血圧と言った生活習慣病も認知症に繋がっています。

インナーマッスルを鍛えるのは、無理のない行動でもできる効果的な運動で、これにより血圧が下がったという結果も出ていると言います。

血圧が下がれば血管に与えるダメージが減り、血管年齢を下げることに役立ちます。
また、消化機能が改善したり、筋力が上がることによる基礎代謝の向上で、ダイエットに効果にも効果的だそうです。
基礎代謝が増えるというのは、何もしなくても消費するカロリーが増えるということですから、これが増えれば肥満予防になります。
肥満は、認知症の原因の一つです。これを解消できるという効果も期待できるということですね。

番組で紹介されていたフラダンス等、複数の人で行う楽しみも、認知症予防になります。人とのかかわりを持つというコミュニケーションもプラスされることっで、脳がより効果的に刺激されるのです。

「姿勢を正す」ことを意識するだけでもインナーマッスルを使うよ。
姿勢をキレイにキープするためにはインナーマッスルが必須なんだ。