健康と抗加齢(アンチエイジング)

痩せ型、標準、太り気味。最も長生きなのは?

アメリカの29年にわたる研究でも、日本の厚労省の補助金を受けた研究でも、最も長生きだったのは同じタイプの人たちでした。

「標準」がいいわけではない? 長寿を目指すには

医療機関を受診し、医師の声に耳を傾けると、聞こえてくるのは「基準値」や「正常値」に近づけようという言葉です。
サイト管理者も、「年齢によって血圧は無理して下げないほうがいいのでは?」と医師に聞きましたが、「正常値にするべき」との返答でした。これが正しいのかどうか、いまだに疑ってしまっています。

BMIについても、当然18.5~25未満が素晴らしいということになりますが、研究結果は意外な事実を明らかにしたのです。

それは。「ぽっちゃりが一番長生き」ということです。
BMIが25~29.9の人が最も長生きしているという結果が出ました。

逆に良くないのは痩せ型の体形です。BMIが18.5未満となると、太り気味の人に比べて2.5倍も死亡率が高くなっていたというのです。
もし、10年の間に太り気味の人が100人亡くなるなら、瘦せ型の人は250人亡くなるということですよね。

日本の研究では、40歳からの余命が以下のようになったと発表しています。

40歳の人の平均余命 太り気味VS痩せ型

最も余命が長かったのは、BMIが標準の人たちではなく太り気味の人たちでした。
太り気味の男性: 41.6年
太り気味の女性: 48.1年
痩せ型の男性 : 34.5年
痩せ型の女性 : 41.8年

栄養は余るくらいがちょうどいい

ある程度以上の年齢になったら、メタボ解消のために痩せようとするよりも、取りすぎなければ栄養素は余るくらいとるのがちょうどいいそうです。

たんぱく質や、良質な脂質(オリーブオイル、エゴマ油、アマニ油など)、亜鉛など、中高年には欲しい栄養素はいくつかあり、そういった栄養素をプラスするといいようです。

BMI25~29.9とはどのくらいの体重?

最も長寿な「太り気味」とは具体的にどのくらいの体重なのか、以下に計算結果をまとめました。

BMIの値が「太り気味」の身長と体重まとめ

身長150cm 56.25kg ~ 67.28kg
身長160cm 64kg ~ 76.54kg
身長170cm 72.25kg ~ 86.41kg
身長180cm 81kg ~ 96.88kg
身長190cm 90.25kg ~ 107.94kg

いずれも日本では「太りすぎじゃないか?」と思われそうな体重ですが、これが最も長生きできる体重という研究結果が出ているのですから、むしろ「健康的」というべきでしょう。

油断すると太ってしまう飽食の現代ですから、無理して目指す必要はないと思いますが、痩せ型の人はせめて標準くらいに入っておくくらいがいいのかもしれません。
ただ、20代くらいの頃は内臓の動きが活発な分代謝が多く太りにくいです。先を見越して調整できるといいかもしれませんね。

念のため、標準体型の数字も以下にまとめておきます。

BMIが標準の人の身長と体重まとめ

身長150cm 41.63kg ~ 56.03kg
身長160cm 47.36kg ~ 63.74kg
身長170cm 53.47kg ~ 71.96kg
身長180cm 59.94kg ~ 80.68kg
身長190cm 66.79kg ~ 89.89kg

ちょっと痩せ気味かなと思う数字から、太っているかなと思える数字まで、けっこう幅広い「標準」体形です。
この数値を下回ると、死亡率が上昇します。ダイエットはやりすぎると死期を早めてしまう可能性があるということになります。

ダイエットを頑張るより、笑顔を増やしたほうが健康維持にはいいのかもしれません。