認知症予防と若脳

視聴記録:新発見!名医が教える認知症予防の睡眠法SP(家庭の医学)

医学界で注目を集めている『上手な睡眠の取り方』を知って、物忘れを改善!という内容でした。番組の内容を中心に、メモ記録です。

もの忘れと睡眠には密接な関係がある

ぐっすり眠ると記憶は定着する!ということを、実験を交えて解説していました。

睡眠と記憶の定着の関連を調べる番組の実験

番組で行われた実験は40代の女性6名を2グループに分けて行われました。
まず、50の言葉(リンゴ・さくらなど)を15分かけて暗記します。
映像では、被験者は紙一枚に50の単語が印刷されたプリントと、筆記用具(ペン)を持っていたので、書きながら覚えることはできたようです。

その後、睡眠グループは5時間の睡眠を取ります。寝ないグループの3人は、50の単語を覚えた部屋でそのまま自由時間を過ごします。眠らなければ、スマホをいじったり、本を読んだりと、何をしてもいいそうです。
(おそらく50の単語のメモはできないと思いますが)

5時間後、覚えた50の単語を書き出します。
すると、睡眠グループの3人の成績は、41個、36個、25個だったのに対し、27個、38個、20個という結果になりました。睡眠を取ったグループのほうが成績が良かったということになります。

海馬に蓄えられた記憶を整頓するのは睡眠時

海馬というのは、脳の中央あたりにある、記憶の中枢です。

例えば、勉強をすると、まず、海馬に記憶が蓄えられます。
その後、睡眠を取ると、海馬は必要な記憶といらない記憶を仕分け、必要な記憶は脳の記憶の貯蔵庫に移動させ、いらない記憶は消去します。
こうすることで、海馬自身の容量を空け、翌日の記憶に備えるのです。

睡眠の質が悪いと、睡眠時の海馬の仕分けが上手くいかず、海馬には不要な記憶が散らかったままになっています。
海馬は記憶をするだけでなく、記憶を取り出す仕事もしているので、ココが散らかったままだと、「あれを取って、ほら、あれ」と、ど忘れを起してしまいます。

睡眠を取っても、質が悪いと物忘れが起きる

理想的な睡眠時間は7時間~8時間程度と言われていますが、そのくらい寝ているはずなのに、もの忘れが酷いという方は、もしかすると睡眠の質が悪く、あるものが下がり切っていないからではないかと、番組に出演していた平田医師は言っていました。

実際に計測した2人ともが『深部体温』が下がり切っていなかった

下がり切っていないというあるものとは、『深部体温』です。
深部体温がは、良い睡眠を取ると、1度程度下がります。
寝始めると下がり始め、ゆっくりゆっくりと深部体温は下がっていきます。
そして、1度程度下がってから徐々に上がり、目覚めを迎えます。

番組に出演していた2人は、2人とも深部体温が下がり切らないうちに上昇してしまっており、脳の情報処理が上手くいっていませんでした。そのため、もの忘れが出ていたのだろうと平田医師は話していました。

睡眠の質が悪いと、もの忘れ以外にも体の不調が現れます。

質の悪い睡眠による体の不調とは

体の不調1:肥満

睡眠時間が短いほど肥満の人が多いという統計結果があります。

体の不調2:高血圧

夜中に目が覚めることで交感神経が働き、血圧が下がらなくなります。

睡眠の質を上げる2つの対策とは

睡眠の質を上げるための方法を番組2つ紹介していました。

睡眠の質を上げる方法1:朝の20分以上の散歩

朝、20分以上の散歩をすると、朝日をしっかりと取り込むことでメラトニンのスイッチを押すことが出来ます。メラトニンは、スイッチを押された後、15~16時間後に睡眠を促します。
つまり、朝9時に散歩をしたなら、夜12時すぎくらいに眠くなるということですね。
散歩をすることで、「ウリジン」が分泌され、睡眠と覚醒のリズムを整えることができるようです。

睡眠の質を上げる方法2:寝る2時間前の入浴

睡眠と入浴の関係はよく言われますが、平田医師によると、寝る2時間前に40度程度のお湯に10分つかると、深部体温がしっかりと上がっていいそうです。
その後、深部体温が下がっていき、2時間後、下がっている間に寝ることで、スムーズに睡眠に入ることができるといいます。