日常の中に簡単に取り入れられる認知症予防の法則をご紹介します。
認知症予防の日常法則1:本を読む/新聞を読む
本は自分で読む本を選び、ページをめくって読んでいきます。ネットニュースの場合は表示された情報から何となく読みますし、テレビも流れて来る情報をただ何となく見てしまいがちです。
脳を働かせるなら、能動的に行動しなければできないことをすべきです。
効果を高めるなら、本や新聞を声を出して読んだり、素早く読んだりがお勧めです。声を出せば視覚以外の五感を使うことになりますし、素早く読むにはより高い集中力が必要になるからです。
テレビを見る際は、「自分はどう思うか?」を口に出したり、コマーシャル明けに今流れたコマーシャルをすべ思い返してみたり、クイズ番組なら自分でも答えを絞り出してみたりすることで、脳トレをすることが可能です。
認知症予防の日常法則2:笑う
笑顔は脳にプラスの効果を与えます。脳は騙されやすいので、口角を上げ、笑顔を作るだけでも「おお、今楽しいんだ。いい気分なんだ」と勘違いしてくれます。
脳はストレスに弱く、ネガティブな人は寿命も減ると言われています。
なるべく笑顔を忘れずにいることで、脳は元気になり、認知症を遠ざけることができます。
たとえば、テレビを見て、それほど面白くなくても笑うとか、パソコン作業をしている時に、ただただ口角を上げてみるとか、ちょっと意識するだけで簡単にできることですから、やらないよりはやっておこう、くらいの気持ちで始められるかと思います。
認知症予防の日常法則3:通った道、知っている場所までの地図を描く
高齢になると、空間認識力が衰えてしまいがちです。
地図を描くという作業は、空間認識力のほかにも、思い出す力(想起力)や観察力を使いますし、さらに書くという手先を使った作業でもあります。脳の広い部分を活性化できるのでお勧めです。
行きつけのお店までの地図、病院までの地図、家の周囲の地図を描けるところまで描くなど、ルールを決めて楽しんでみてください。
さらに、「昔の地図を描く」のもとてもお勧めです。昔のことを思い出しながら、できれば複数人で描いてみてください。昔の話にも花が咲くでしょうし、古い記憶を引っ張り出すことで、脳が良く活性化されます。
認知症予防の日常法則4:家族以外との会話をする
会話は自分で思うよりも脳にとって忙しい動作です。相手が言った言葉を聞いて、理解して、覚えておかないと次の言葉は続けられません。
多くを語らなくても悟ってくれてしまう家族より、それ以外の人と話すほうが脳には負担が大きくなり、結果として強く活性化されます。
特に初対面の人と話すと、さらに脳は強く刺激されます。初めての人が相手なら、少しでも相手の情報を読み取ろうと、脳はさらに忙しく動かなければならないからです。
認知症予防の日常法則5:30分くらい歩く
歩くことは人の基本的な動作の1つであり、血液が脳内を含め全身によく行きわたるため、体全体によい影響を与えます。さらに、歩行の際の心地よりリズムが脳にやすらぎを与えます。
たとえば、1つ遠い駅まで歩くなど、目標を持って歩くと、ウォーキングの動機が見つけやすいでしょう。
東京都の23区内など、駅と駅の間が短い区間であれば2~3駅分歩いてもいいでしょう。通勤であれば、一駅手前で降りるのも手。30分くらいのウォーキングは脳内に血流を行きわたらせ、リフレッシュさせる効果があります。脳がシャキッとしますよ。
万歩計(スマホのアプリでも)とか、ポケモンGO(歩いた距離に応じて卵が孵化する)に代表される歩くことで目標が達成されるゲームを身に付け、歩く動機とすると、ウォーキングをより楽しむことができるでしょう。
認知症予防の日常法則6:高い買い物をする
自分にとって高い買い物をするのは勇気がいるものです。
よく考え、吟味し、その上で「よし!」と覚悟を決めて購入するでしょう。この時、脳は緊張を感じています。この緊張感が脳に刺激を与えます。
ちょっと高いお取り寄せグルメを楽しんでみるのもよいのでは。
逆に、思い切って物を処分するのも脳にはプラスです。注意が必要なのは、捨てて後悔するようなものを思い切って捨てても効果はありません。脳にストレスとして跳ね返ってくるだけです。
よく、「思い出は最後」と聞きますよね。思い出の品を思い切って捨てるのではなく、使わないもの、もしかしたら使うかもしれないもの、あたりをピックアップして処分するとよさそうです。
認知症予防の日常法則7:新鮮な刺激を求めてみる
たとえば、部屋の模様替えは、家の中でできる新鮮な刺激の代表例でしょう。
壁紙を替えるほどの思い切った模様替えとはいかなくても、家具の配置を変えてみるとか、カーテンを新しくしてみるとか、できる範囲の模様替えは脳をマンネリから抜け出させ、新鮮な刺激を与えることが出来ます。
さらに、模様替えをしようと思い立って突然動き出す人はいないでしょう。この家具はこっちで、カーテンはこんな色で…とシミュ―レーションし、それから、いざ模様替えをするときどんな手順で動こうかと考えるはずです。この事前に考えるという行為は、脳の広い範囲を強く使うため、大いに脳トレの効果を期待できます。
新鮮な刺激という効果を期待するなら、下記もオススメです。どれも日常の中で簡単にできます。
・いつもと違う道を歩く
・いつも見ないジャンルのテレビや映画を見る
・知らない街に降りてみる
・旅行の計画を立てる (実際に行かなくても大丈夫)
・初めての料理をしてみる
認知症予防の日常法則8:五感を大きく使う
私たちは大半の情報を視覚から得ています。その次が聴覚ですが、視覚とは比べ物になりません。
この視覚を遮断することで、他の感覚をより強く使うことができます。
例として、下記のようなことをすると、視覚以外の五感がより使われます。
・目を閉じて味わう…箸で口に運ぶところから目を閉じると、いつもと全く違う感覚を得られるでしょう。
・目を閉じてテレビを聴く
・家の中の危なくない所で目を閉じて歩いてみる
・アイスクリームを目を閉じて食べ、味を当てる
・見ないで硬貨の種類を当てる
認知症予防の日常法則9: 左手を使う
右利きなら左手、左利きなら右手を使います。
普段聞き手を使っている動作をできる範囲で全て反対の手で行ってみてください。
ボタンなど、両手を使う動作なら右手、左手の役割を入れ替えます。
ハサミやお箸を聞き手以外で使うのは想像以上に難しく、苦労します。
難しいと感じる分だけ脳によい刺激がありますから、どんどん難しことにチャレンジすることをお勧めします。
慣れてしまうと脳トレーニングの効果は薄れます。
認知症予防の日常法則10: 短い日記をつける
たった1行、20文字くらいでもいいので、1日を振り返ってポジティブな日記をつけるという一行日記が認知症予防にいいと、テレビ番組を初め、いくつかのメディアで目にしました。
書くこと、一日を思い出すこと、出来事を書き言葉にまとめることの3つが脳を活性化します。
ポイントは『ポジティブな日記』という点。脳は楽しいことが好きで、ストレスが大敵ですから、ポジティブなことだけを書くほうが脳にいいのです。
川柳にするとか、文字数を40文字と決めて書くとか、違った書き方もできますから、工夫してみるのも面白そうです。
認知症予防の日常法則11:脳トレーニングパズルを解く
ナンバープレース(数独)や、クロスワードパズル、バラバラになった漢字を組み立てるパズルなど、様々な種類があるパズル。パズルは頭を使いますから、楽しみながら脳を刺激することが出来ます。
パズルによって脳の使う部位は異なりますから、いろんなパズルをやってみることをお勧めします。
このサイトにも、パズルを公開していきますから、ぜひやってみてください。
パズルのほかにも、カードゲーム、ボードゲームも脳によいことがわかっています。
『健康マージャン』という、お金を賭けない麻雀は認知症予防に良いと有名ですね。
認知症予防の日常法則12:カラオケを楽しむ
カラオケは想像以上に脳を使います。
歌うためには間違えないように歌詞を辿りながら、リズムを取り、さらに音程を気にして声を発する必要があります。ダンスを入れるならなおさら脳は忙しくなります。
歌詞だけとか、メロディーだけとか、1つのことだけに集中していては歌うことはできません。
全てに気を配り、歌い続けるのは脳にとって結構難しい事なのです。
法則7の新鮮な刺激と組みあわせて、新しい曲、普段謳わないジャンルの曲に挑戦すると、脳はさらに活性化されますよ。
認知症予防には脳を使うこと!
いかがでしたか。
すぐにできることがいくつもあったと思います。
1つ2つでも意識するだけで、認知症を少し遠ざけることができるでしょう。